知って納得!Amazonの保管料

知って納得!Amazonの保管料

在庫保管手数料と「フルフィルメントby Amazon(FBA)」の保管料

ECサイトの運営にあたって欠かせないのが商品を保管するスペースです。サイトの知名度があがり受注が増えても「商品を置くスペースがない」「倉庫を借りるにも安定的に商品が売れるかわからずリスクが高い」など、商品保管スペースに頭を悩ませる経営者の方々も多くいることでしょう。また、1つ1つの梱包や発送作業も手間がかかり、発送量が増えればそれだけミスも発生しやすくなります。
そこで今回は、在庫保管手数料そのものについてとECサイト運営者であれば誰もが一度は検討するであろうサービス「フルフィルメントby Amazon(FBA)」の保管料についてご紹介します。

そもそも在庫保管料って何?

「倉庫で商品を保管する」と一言で言っても契約によって2パターンのスタイルがあります。1つは「寄託契約」といって、商品を倉庫運営者側の責任で適切な状態に保管、管理するもの。2つめは「賃貸借契約」といい、いわゆるスペースだけを貸す契約で、倉庫運営者側は商品の管理は行いません。商品管理を倉庫側が行えば手間はもちろんかかりませんが、その分料金は高くなります。商品の内容や量にもよっても状況は変わりますので、自社にあったサービスで契約をしましょう。

①寄託契約

倉庫側の責任で貨物(商品)の保管、在庫の管理を実施します。フルフィルメントby Amazon(FBA)は、アマゾン側で商品の管理をしてくれますのでこちらの契約にあたります。

②賃貸借契約

倉庫側はスペースを貸すのみで、貨物(商品)の管理は自社で行います。



保管料の算出方法

実は、荷物を保管するための保管料には様々な料金体系があります。たとえば、以下のようなものが挙げられます。保管料を比較検討する際には単純に価格の数字だけを比べるのではなく、どの料金体系になっているのかをじっくり確認することが大切です。あらかじめどんな料金体系があるのか知っておきましょう。

①坪建て保管料

1坪あたりで算出する料金体系です。入庫する貨物の大きさが一定でなくバラバラである場合や梱包されていないものを一緒に保管する場合などに多く用いられています。

②個建て保管料

1個あたりの個数で算出する料金体系です。貨物の大きさが一定の場合によく用いられます。貨物1個あたりの料金×入庫した個数をあわせます。

③容積建て保管料

1㎥あたりで算出する料金体系です。貨物の縦×横×高さ(m)を測って保管料金を出します。外国からの貨物など輸送用コンテナを使用した貨物で用いられることが多い料金体系です。

④パレット建て保管料

1パレットあたりで算出する料金体系です。パレットとは、貨物を移送、保管するために載せる面とフォークなどの差込口からなる荷役台をいいます。平パレットが標準的で、サイズはJISに準じたものとなっており、横1.1m×奥行き1.1m×高さ1.1mとなっています。そのほかボックスパレットなどもあります。

⑤重量建て保管料

1tまたは1kgあたりで算出する料金体系です。貨物の大きさは関係なく、重量が重くなればなるほど保管料は上がります。

⑥棚建て保管料

1棚(1ユニットスペース)で算出する料金体系です。

通常、これら保管料に加えて、荷物を出し入れする作業に対して発生する「荷役料」が発生します。入庫、出庫の際にそれぞれかかるので注意が必要です。



フルフィルメントby Amazon(FBA)とは?

フルフィルメント by Amazon(FBA)は、その名の通りAmazonが世界規模の配送システムを活用して行うフルフィルメントサービスです。商品の保管、注文処理、出荷、配送、そしてその後の返品業務までを代行してくれます。依頼主は商品を一度フルフィルメントセンターへ送れば、あとはAmazonが適切に保管管理し、随時商品を消費者に届けてくれるので手間を格段に減らすことが可能です。

フルフィルメントby Amazon(FBA)の料金プランについて

フルフィルメントby Amazon(FBA)では、基本的に出品者の商品を保管、管理する「在庫保管手数料」と、販売時の出荷・梱包・配送に対しての料金「配送代行手数料」が費用としてかかります。
「在庫保管手数料」は、商品サイズ[体積]・保管日数で日割計算されます。大きなサイズの荷物を長期にわたって預ければその分費用はかかります。
「配送代行手数料」は、個数および重量で手数料が計算されます。これにより国内への配送料の追加負担はありません。
フルフィルメントby Amazon(FBA)は初期費用がかからないうえ、毎月の固定費が発生せず利用した分だけ費用がかかるシステムなので、倉庫を自分で用意することに比べて低いリスクで導入することができます。

管理画面画像

保管量をシミュレーションしてみよう

フルフィルメントby Amazon(FBA)のHPでは、Amazonに登録してある商品であれば簡単に保管料の概算をシミュレーションすることができます。まず商品を選択し、次に商品代金を入力するだけでOK。自分で発送する場合と比較できるような仕組みになっているので、サービスを利用する前に1つ1つ検討することができます。

<シミュレーション例1>

たとえばオリジナルマグカップで場合の手数料を計算してみました。仮に商品代金は800円としてシュミレーションします。

<商品概要>

商品:オリジナルマグカップ
商品の寸法: 11.9126 X 11.303 X 11.0998 センチメートル
商品重量: 0.3946 キログラム

<売上>

商品代金:800円

<コスト>

販売手数料:120円

<フルフィルメントサービスを利用した場合のコスト>

出荷作業手数料:99円
発送重量手数料:228円
保管手数料:11円
小計:338円

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つまり、マグカップ1つあたりに保管手数料としては11円かかり、その他の手数料338円と販売手数料120円をあわせると、トータル458円が経費としてかかってくることがわかります。
商品代金が800円ですから、800円—458円=342円
フルフィルメントサービスを利用した場合の計上額(売上—費用)は342円ということになります。

一方で自社発送で行った場合には販売手数料の120円のみしかかかりませんので、680円(800円—120円)が計上額ということになります。

もちろん発送数量が少ない場合は自社発送の方がコストとしてはおさえられますが、数量が多くなった場合の手間と時間を含めて考えたときに、どう判断するかということになります。

マグカップという比較的小さなものの場合の保管料は11円でしたが、たとえばこれが空気清浄機など大型商品の場合だとまた変わってきます。

<シミュレーション例2>

<商品概要>
商品:加湿空気清浄機
商品の寸法: 65.9892 X 44.5008 X 26.4922 センチメートル
商品重量: 8.8904 キログラム

<売上>
商品代金:10000円

<コスト>
販売手数料:1000円

<フルフィルメントサービスを利用した場合のコスト>
出荷作業手数料:567円
保管手数料:585円
小計:1152円

管理画面画像

大型の空気清浄機の場合、1つあたりの保管手数料は585円もかかります。その他手数料とあわせるとコストとしては2152円。すぐに売れればまだ良いのですが、たとえば2ヶ月、3ヶ月と売れなかった場合にはそこにただ置いておくだけで利益は目減りしていきます。どれくらいの在庫を抱えるのかにもよりますが、大型商品でなかなか売れないものの場合は自社発送を選択するのも1つかもしれません。



FBA在庫保管料注意点まとめ

最後に、フルフィルメントby Amazon(FBA)を利用する際の在庫保管料の注意点をまとめました。ポイントとしておさえておきましょう。

まとめ

・サイズが大きいほど費用はかさむ
商品の寸法によって保管料は変動します。つまり、大きな物であればあるほど費用はかさみます。寸法は現物そのもののサイズではなく、発送できるようにきちんと梱包された状態で測ったサイズとなります。ちなみに、3辺の合計が200cmを超えるもの(170cm以上の場合は1辺が90cmを超えるもの)、あるいは重量が40kgを超える商品はFBA適応外となり、サービスを利用することができないので注意しましょう。

・売れるまでの日割り計算
在庫保管手数料は入庫してから売れるまでの日割で計算されます。売れていない期間もコストがかかっていることを忘れないようにしましょう。

・預けっぱなしは危険!長期保管手数料
売れないからといってそのまま1年以上放置しておくと、「長期保管手数料」が別途発生します。また、FBA在庫の返送や、所有権を放棄するのにも1個あたりに手数料がかかりますのであらかじめ知っておくことが大切です。

フルフィルメントby Amazon(FBA)はなによりAmazonのブランド力もあり、販売力としては非常に強い武器となるといえます。ただし、その販売力と事業の効率化を狙ってせっかく導入しても、使い方によっては逆にコストがかかってしまったという状況にもなりかねません。便利なサービスだからこそ、自分にあった方法で上手に活用していきましょう。

フルフィルメントサービスはそれぞれの企業が展開するサービス毎に様々な特徴があります。ブランド力を活かして販売につなげたいのか、まずは低コストで導入していきたいのか、あるいはコールセンター業務に重きを置いて顧客満足度を高めたいのか。様々な選択肢のなかから自社にベストなサービスを導入できるよう、じっくり検討してみると良いでしょう。